THE ROOM SHINJUKU

新規事業 半個室型シーシャバーの開業

ROOM CONCEPT SHISHA BAR

現在、東京を中心に大きなマーケットに成長したシーシャバー業態。特に人口密度の高い都市圏ではいまやスターバックスよりも店舗数が多いといわれている。男女の密接な会話が行われるようなイメージのあるアングラなバーから、昼にコーヒーを提供しつつシーシャもあるカフェとして運営する店舗も増えているそうだ。

様々なシーシャバーが増え、競争が激化しニーズを理解し他店舗との差別化=個性が重要。そこでまず一番にどういう体験ができるシーシャバーなのか?という基本価値の部分を掘り下げることから始めた。このプロジェクトは飲食業であり、飲食ではない。あくまでどのような体験ができるハコなのか?という問いを指針にしてチームを進めることとなった。OPENまでのPM、空間デザイン監修、開業アドバイスなどをチームでサポートした。

業態の特徴

STYLE CHARACTOR

クライアントと企画ブレストの結果、3つの特徴を持つ店舗を作ることになった

○ 目線がきにならない半個室空間でコミュニケーションの時間を提供

○ 従来なかったホテルライクで上質に感じる、空間イメージ

○ レトロでシックな空間にマッチする、ネオ喫茶メニューの提供

シーシャバーに来るゲストの属性の多くはデートとして2名でくることが多いことがわかった。そこから連想し密接なコミュニケーションを取れる=個室的がベストだと考え、「個室シーシャバー」という初期コンセプトが生まれた。

現実に個室とした時の設備費用、防災計画などの難易度から完全な個室は初期計画で断念した。床から人の目線がギリギリ切れる範囲の壁面を作り、上部はルーバーなどで空間を繋ぐことにした。隣り合う個室ではなるべく目線が合わないよう、ボーダーガラスで目線を塞いでいる。ベンチはL型なども検討したが、シンプルにI型で隣り合うような形とした。1ブースのサイズは1200〜1400mm程度の正方形のサイズとして効率的にブースをゾーニングし、合計17個のブースを配置している。

業態の検討と同時に空間のイメージも計画。類似業態の空間を調査したが、居抜きで少し手を加えているようなむかしながらのアングラ感、DIY感のある店が多く空間の構成やイメージを重視している店舗は多くなかった。私たちはもう少し華やかさ清潔さ、できればHOTELのような上質さを利用者に感じ取ってもらいたくゴージャスではなくシックで上質な雰囲気を目指した。カラーパレットをブルー、ゴールド、ブラウンウッドに絞り、それ以外の要素はなるべく排除または既存空間のままとして、余計な要素に目がいかず印象をコントロールできると考えた。

また入っていきなり座席空間ではせっかくの半個室が勿体無い、そこでゲストが入店して座席に入るまでに1つ干渉空間があっても良いのではないか?というのと運用スタッフを極力減らすため、BARと受付を全て一体としてエントランスに小さなバーを設けてすべての機能を集約することにし、ブースエリアとバーエリアの2つのゾーニングでキャラクター性を確保した。混み合った際は手前のBARはウェイティングとしても利用できる。

業態をリニューアルしてすぐSNSインフルエンサーに「個室デート」部分が取り上げられ、実質個室ではなく半個室仕様だけれどプチバズったようだ。その後も「隠れ家」「デート」などSNSでもよくとりあげられており、リニューアル時に想定した利用シーンで連日満席となっている。

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